ハーブやアロマテラピーの世界でも、SDGsと結びつけた表現が増えてきました。そこで気になるのが「SDGsウォッシュ」です。
目次
SDGsウォッシュとは?
1980年代、欧米の環境活動家を中心として「グリーンウォッシュ」という言葉が使われるようになったそうです。これは、グリーン(緑)とホワイトウォッシュ(体裁の良いごまかしのこと)を組み合わせた造語。
例えば、みずみずしい植物の写真を製品パッケージにつけ、実際は環境に良い影響があるわけでもないのに「エコなイメージ」を消費者に与え、売上アップを図ろうとする。上辺だけの環境取り組みをする企業を批判するときに使われました。
SDGsウォッシュは、そのSDGs版と言えます。
「SDGsに貢献しています!」とSDGsのロゴマークをつけてPRしている企業。でも実はサプライチェーン上で人権侵害を行っていた…
といった例は、SDGsウォッシュとして批判を集めるかもしれません。
SDGsウォッシュのチェックポイント
それでは何に気をつければよいのでしょうか?
大手広告代理店の電通は、2018年、「SDGsコミュニケーションガイド」を発表しました。このうち「SDGsウォッシュの回避、人権への配慮のためのチェックポイント」には次のように書かれています。
SDGsウォッシュを回避するために
- 根拠がない、情報源が不明な表現を避ける
- 事実よりも誇張した表現を避ける
- 言葉の意味が規定しにくいあいまいな表現を避ける
- 事実と関係性が低いビジュアルを用いない
人権への配慮
- 言葉本来の語源を調べてから表現に用いる
- 広告表現に登場している人たちや集団の表現方法が適切かどうか検証する
- 各国で価値観・文化の相違があることを認識しておく
SDGsを事業に組み込む
SDGsウォッシュについて調べてみて感じるのは、SDGsは宣伝のための手法ではない、ということ。SDGsの理念をしっかりと理解し、事業全体がサステナブルになるよう、経営のなかに組み込んでいくことが期待されています。
SDGs を経営に組み込むためのガイドとしては、国連グローバル・コンパクト他が作成したSDGsコンパスがあります
SDGs Compass
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