米国植物協議会(ABC)の「サステナブルハーブプログラム」をご紹介します。
サステナブルハーブプログラム(略称SHP)って?
米国植物協議会(American Botanical Council:略称ABC)が展開するプログラムです。その名の通り、ハーブのサステナビリティを推進することを目指し、ハーブに関連する企業やハーバリスト、消費者が学び、行動する機会を提供しています。
具体的には…
・ツールキット:
企業向けに提供されているツールキットです。ハーブビジネスをより責任ある形で行うために、何にどう取り組むべきか、ヒントが書かれています。
・ウェビナーシリーズ:
サステナブルハーブに関するウェビナー(オンラインでのセミナー)が頻繁に行われています。テーマはたとえば、「チャのカーボンフットプリント」や「インドの薬用・芳香植物栽培におけるアグロフォレストリー」「オーストラリアンサンダルウッドの調達におけるパートナーシップ」など。
ハーブ関連企業の協賛のもと、参加費は無料です。録画された映像がウェブサイト上で公開されています。
その他、Webサイトには、ハーバリストや消費者の立場でできることも。Google翻訳で見るだけでも、雰囲気がつかめるはずです!
どのようにして始まった?
もともとは、ABCのプログラムではなく、1人の女性が立ち上げた個人のプロジェクトでした。
始めたのは、現在もSHPのディレクターを努めていらっしゃるDr. Ann Armbrecht。彼女は北ネパールの人々と土地との結びつきを研究して、人類学の博士号を取得。その後、ハーブを学ぶなかで、ハーバリズムにはネパールで体験した「人と自然との関わり方」などと共通点があることに気づきます。
一方で、米国のハーブ産業に目を向けたとき、なにか違和感を感じたようです。ドキュメンタリー映画「Numen: The Nature of Plants」を制作し、自然環境と植物、そしてヘルスケアのつながりについて伝えました。
さらに、棚に並ぶハーブの裏側にあるストーリーを伝えたいと考え、2015年にクラウドファンディングで資金を調達。「サステナブルハーブプロジェクト」を立ち上げるのです。
2018年からはABCとパートナーシップを組み、サステナブルハーブプログラムと名前を変えて展開しています。
英語のハードルはありつつも学びの多い内容
ツールキットもウェビナーシリーズも、とても勉強になる内容です。サステナブルな経営に関する情報もあれば、世界中のハーブ栽培・収穫の現場の情報も提供されていますので、英語のハードルはありつつも、もっと見て学びたいと思わされます。
日本の文脈だと少し違う内容での編集になりそう。日本版、作れたら面白そうです。