日々触れる情報のなかから、ハーブ・精油・サステナビリティの視点で気になったものをまとめました。2023年7月のサステナブルハーブニュースです。
国際NGOトラフィック、ネパールの薬用植物収穫者を企業とマッチング
ヒマラヤは生物多様性に富み、絶滅危惧種を含めて多様な薬用植物が生息する地域。一方で、極度の貧困から、収入のために過剰な収穫が行われてしまうことがあります。ネパールに本部を置くNGO、ANSAB(Asia Network for Sustainable Agriculture and Bioresources)が主導するプロジェクトでは、これまでに3000名以上の収穫者に対し、持続可能な収穫手法に関する研修や技術支援を実施。以前のプロジェクトを受講し、現在フォローアップを受けている収穫者も3000人以上います。
適正な収穫手法が広まると同時に欠かせないのが、そうした手法で収穫された薬用植物が購入者側に選ばれること。
国際NGOのトラフィックは、適正な手法で収穫を行うネパールの収穫者と、薬用植物を購入する企業をマッチングする場を設けました。ネパール、ブータン、中国、インド、ドイツ、スロベニア、フランス、英国、オランダ、ベルギーの企業が参加しました。
“土留め”としてベチバーを活用 福岡県星野村の古民家暮らしを守るクラウドファンディング
2012年の九州北部豪雨で大きな被害を受けた福岡県八女市星野村。薫風株式会社さんは土壌流出を防ぐ土留めとしてベチバーに着目し、栽培するとともに、ベチバーを活用した様々な製品を生み出しています。その星野村で築270年の古民家を守り、昔ながらの暮らしを守り伝えるクラウドファンディングが進行中。当初の目標は達成しましたが、ネクストゴールにチャレンジ中です。
https://camp-fire.jp/projects/view/599616#menu
第1回WHO伝統医療グローバルサミット、2023年8月に開催
WHO(世界保健機関)は2022年、伝統医療グローバルセンターを設立。インド政府の支援を得て、拠点をインド・グジャラート州に設けました。今年8月17~18日には、第1回伝統医療グローバルサミットが開催されます。
ローズやジャスミンの乾燥に、再生可能エネルギーの乾燥機 インド
インドは2030年までに、500ギガワットに相当する電力を非化石燃料で賄うことを目指しています。そこで小規模農家にも期待されているのが、再生可能エネルギーの導入です。以下の記事では、ローズやジャスミンなどハーブティーにも使われる花の乾燥に、太陽光で動く乾燥機を導入した例が紹介されています。ただ、小規模農家にとっては初期投資のハードルが高く、リースのビジネスモデルが必要だとも指摘されています。
https://www.eco-business.com/news/rose-jasmine-teas-flourish-in-indian-push-for-renewable-energy/